教科書を検証する歴史研究者シンポジウム 2003

―韓国の新しい教科書との対話―

 

 2年前、日本の中学校歴史教科書が大きな問題となった時、関西に基盤を置く歴史研究者団体は共同で「教科書を検証する歴史研究者シンポジウム」を開きました。そこでは、歴史研究者の立場から歴史教科書や歴史教育、そして歴史認識の問題に関心を持ち続ける必要があることが共通の認識となりました。

 2年前のシンポジウムの経験を引き継いで、2回目のシンポジウムを開催することとしました。今回のシンポジウムでは、韓国の歴史教科書を取り上げて、歴史教育・歴史認識をめぐる日韓の相互討論、対話の道をさぐりたいと考えています。

 韓国の高等学校で使用される歴史教科書には、国定の「国史」(通史)教科書に加えて、今年度から検定制度にもとづいて発行されることになった「韓国近現代史」教科書があります(ほかに「世界史」も検定教科書)。とりわけ、4社から発行された「近現代史」教科書は、体裁・内容・記述の面で従来の国定教科書とはまったく違ったものとなり、韓国で話題を呼んでいます。

 シンポジウムでは、韓国の新しい歴史教科書の紹介・検討、日韓共同の歴史教材づくりの問題点などについての報告と討論を行ない、歴史をめぐる日韓の対話のあり方を考えたいと思います。

 歴史研究者、学生、市民のみなさんのご参加を呼びかけます。

 

日時 2003年7月21日(休) 午後1時−5時

会場 ハートピア京都(京都府立総合社会福祉会館)

  京都市営地下鉄「丸太町駅」5番出口すぐ)

     地図 http://www.ksj.or.jp/hartpia/access.html

 

報告・コメント

(1)「韓国近現代史」教科書とその問題点

    辛珠柏さん(成均館大学研究教授、現在京都大学人文科学研究所外国人研究員)

(2)韓国「国史」教科書に見る近代日本

    青野正明さん(桃山学院大学助教授)

(3)日韓女性共同歴史教科書編纂プロジェクトについて

    大越愛子さん(近畿大学教授)

(4)日本史研究者からのコメント

    前近代 若松正志さん(京都産業大学助教授)

    近現代 広川禎秀さん(大阪市立大学教授)

 

参加費(資料代) 500円

 

実行委員会参加団体

大阪歴史科学協議会、大阪歴史学会、京都民科歴史部会、

「女性・戦争・人権」学会、中国現代史研究会、朝鮮史研究会、日本史研究会、

 

連絡先

  日本史研究会事務局

電話  075−256−9211

e-mail  kingendaishi@k4.dion.ne.jp

ホームページ http://wwwsoc.nii.ac.jp/jhs/(日本史研究会)