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既に238号・239号もアップしておりますので、あわせてご覧ください。
以下、240号の目次です:
◆第62回大会のお知らせ
◆関西部会例会報告(2025年1月~5月)
(1月)
報告:軍人にならない男たち(ホ・ユン)
書評:宋連玉(著)『植民地「公娼制」に帝国の性政治をみる――釜山から上海まで』の書評会を経て考えたこと(林葉子)
(2月)
報告:韓国映画における「反日映画」言説の批判的検討――四方田犬彦の議論を中心に(張惠英)
書評:高東煥(著)野崎充彦・金子祐樹(訳)『朝鮮時代ソウル都市史』(勉誠社、二〇二四年)(橋本妹里)
(3月)
報告:「皇国臣民」再論――心田開発運動との関連から(青野正明)
書評:林采成(著)『健康朝鮮――植民地のなかの感染症・衛生・身体』(名古屋大学出版会、二〇二四年)(扈素妍)
(4月)
報告:在韓日本出身者のエッセイから見る対韓意識―韓流前後の比較から(今里基)
書評:崔蘭英・北原スマ子・平石淑子(編)『東アジア・知識人・ネットワーク』(二〇二四年二月、汲古書院)(酒井裕美)
(5月)
報告:山口淑子(李香蘭)の「隣国の歌」(一九六〇)から捉える戦後日本の朝鮮観―植民地支配と冷戦の後景化を中心に(孫長熙)
書評:堀内稔著『兵庫朝鮮人労働運動史 八・一五解放前』(むくげの会、一九九八年)、同著『兵庫と朝鮮人―こぼれた歴史を拾って―』(むくげの会、二〇二四年)を通して(高野昭雄)
◆編集後記
2024年6月15日に学習院大学にて開催しました「宮田節子さんと朝鮮史研究」の記録を中心に、会報の特別企画号を発行いたしました。本号は一般公開となっておりますので、以下のリンクよりご覧いただけます。
2024年に朝鮮史研究会の活動の中で会長によるハラスメントを受けたとの申立が幹事長に対してありました。口頭によるセクシャルハラスメント及びパワーハラスメントが行われ、周囲の制止も聞かず継続されたという申立でした。朝鮮史研究会は、ハラスメント防止に関する規程等が未整備のため、賛同している日本歴史学協会のハラスメント防止宣言・ハラスメント防止ガイドライン・ハラスメント防止委員会規程に準ずる形で、幹事長を中心に臨時の対応体制をつくり、まずは申立人保護のために会長・会員としての活動の自粛を要請しつつ、慎重に事実確認のためのヒアリング調査を行いました。研究会内に臨時に設置した対策委員会が、ヒアリング調査結果を踏まえ、ハラスメントの事実を認定するとともに、幹事会に対して対応案を勧告しました。この対応案をもとに臨時合同幹事会を開催して、謝罪の斡旋・加害者の会長職及び研究会活動の停止などを決定しました。会長は事前に辞意を示しており、幹事会の決定についても受け入れました。
総会では以上の措置を承認し、新会長を選出するとともに、前会長の研究会活動停止期間を2年間とすることなどを決定しました。
朝鮮史研究会は、日本歴史学協会のハラスメント防止宣言に賛同し、同協会のハラスメント防止ガイドライン・防止委員会規程の制定にあたっても意見を提出してきました。しかし、会内部においては適切なハラスメント防止体制を整えておらず、今回の事案を未然に防止できなかったことや、発生後の相談、対応の態勢も整っていなかったことについて、真摯に反省し、被害に遭われた方へ陳謝いたします。今後は、ハラスメント防止体制を早急に構築し、誰もが安心して、安全に研究会活動に参加できる環境整備に尽力してまいります。
なお申立人の保護のため、無用の詮索や拡散などをお控えくださいますようお願い申し上げます。
2024年10月19日
朝鮮史研究会
朝鮮史研究会ウェブサイトをリニューアルし、公開しました。
コンテンツの不足などについては今後充実させていきたいと思います。
2023年10月21日に滋賀県立大学にて開催された朝鮮史研究会総会にて、会費の値上げが幹事会より提案され、承認されました。事前アンケートにお答えいただいた会員の皆様、誠にありがとうございました。これまでも経費の削減に努めてまいりましたが、会の財政状況は厳しい状況が続いておりました。また、時代の変化に対応しながら、より活発な研究会活動を行なっていくためにも、1996年以来27年ぶりの年会費の値上げを2025年度より実施いたします。会員各位には一層のご負担をおかけすることになりますが、財政事情などをご賢察のうえ、ご理解を賜りたく存じます。
新年会費では、学生及び70歳以上の会員につきましては減免措置があります。この措置は自己申告制となりますので、会として資格の審査や確認などは行いません。
2025年度(2024年10月〜)
年会費 7000円
但し、学生(学生として所属機関のある会員)及び70歳以上の会員は、自己申告制で年会費5000円の納付を可能とする。
なお減免を希望される場合の自己申告の方法については、改めてお知らせする予定です。
東京都人権啓発センターが2022年に主催した、アーチスト飯山由貴による「あなたの本当の家を探しにいく」展では、当初、その附帯事業として映像作品《In-Mates》の上映が予定されていた。この作品は、1930年代に東京の精神病院に入所していた2人の朝鮮人の診療記録に着想を得た、在日朝鮮人ラッパーFUNIのパフォーマンスを中軸にすえた映像作品である。ところがこの上映企画は中止に追い込まれた。その過程では、作品中で歴史研究者が関東大震災時に日本人が朝鮮人を殺したことは事実と述べている場面に対して、都の担当職員が、都知事が朝鮮人虐殺被害者の追悼式典に追悼文を送らなかったことに言及したうえで、「都知事がこうした立場をとっているにも関わらず、朝鮮人虐殺を「事実」と発言する動画を使用する事に懸念があります」と表明していたことが明らかになっている。
この作品に対する公的機関の検閲は、これに始まったものではない。この作品はもともと、2021年に外務省の外郭団体である国際交流基金の出品依頼を受けて飯山が制作したものであった。ところが同基金の展示においても、「歴史認識を巡って非生産的な議論を招きかねない場面が含まれる」といった理由から、展示会期がはじまる5日前に上映中止にされた経緯があった。
これらのことは、公的な表現の場において、それも他ならぬ「人権」や「国際」の名のもとにおこなわれる場においてすら、関東大震災時の朝鮮人虐殺を事実として語ること自体が、検閲の対象とされ、排除されてしまうということを意味している。わたしたち朝鮮史研究者は、こうした東京都および国際交流基金の検閲に現れた、公的機関の歴史認識に対する姿勢に深い憂慮を覚える。
いうまでもなく、関東大震災後に、公的機関が朝鮮人「暴動」流言を「事実」として認めて拡散させ、これを信じた軍・警察・日本人市民が、朝鮮人を多数殺害したことはまぎれもない歴史的事実である。東京都が刊行している『東京百年史』もそれについて記述している。被害にあった在日朝鮮人やその遺族、地域の住民らとともに、わたしたち朝鮮史研究者も、その虐殺に関わる歴史の発掘や、史実の次世代への継承に取り組んできた。過ぎ去った歴史を掘り起こすだけではなく、再びこのような人道に対する罪を起こさせないために、また、日本人が再びこのような蛮行を引きおこすのではないかと在日朝鮮人が怯えることなく、人間としての尊厳が保障され安心して暮らすことのできる社会をつくるために、歴史に向き合う営みが積み重ねられてきたのである。
今回の一連の事態は、東京都や国際交流基金が、そうした歴史研究の知見や実践の継承を公的機関としての責務と考えるどころか、その意義や重要性を考慮せず、現時点での自分たちの立場にそぐわないと考えた史実が扱われている場合には、その関与する表現の場から排除しても構わないという認識に立っているものと考えざるをえない。あの虐殺を繰り返させないための地道な努力の積み重ねを公的機関が否定することは、再び惨劇を生み出すような社会的土壌を上から醸成することにつながりかねない。さらに今回の事態は、教科書の「強制連行」「従軍慰安婦」等の表現を改めさせるとした閣議決定(2021年)などと軌を一にした、歴史認識に対する公的な検閲を当然のものとする風潮に棹さすものと思われる。これを座視すれば、公的な検閲が、在日朝鮮人史や日本の朝鮮植民地支配にかかわる問題を扱う研究への公的助成、歴史教育の現場、さらには自治体史、博物館展示など、広範囲に及ぶことすら懸念される。
関東大震災から100年。わたしたち朝鮮史研究者は、歴史に真摯に向き合っていくことをあらためて誓うとともに、朝鮮人虐殺の事実を語ることへの公的機関の検閲に対し厳重に抗議する。
2023年8月1日
朝鮮史研究会幹事会
【参考】
『朝鮮史研究会論文集』第59集(2021年10月刊)に誤りがありました。お詫び申し上げますとともに、下記のとおり訂正させていただきます。
246 頁
| 【誤】 注 (1)JACAR(アジア歴史資料センター)、Ref.B02030029900、『外務大臣 (其ノ他)ノ演説及声明集』第3巻(A-1-0-0-12_003)(外務省外交史料館)。 (2)東亜協同体論が主に「引用に際し、旧字を新字に改めた(以下同様)。」を 追加。知識人を中心に植民地朝鮮で受容されたのに対し、石原莞爾を中心に 唱えられた東亜連盟論は朝鮮人社会運動家たちに影響を与えた。(後略) |
| 【正】 注 (1)JACAR(アジア歴史資料センター)、Ref.B02030029900、『外務大臣 (其ノ他)ノ演説及声明集』第3巻(A-1-0-0-12_003)(外務省外交史料館)。 引用に際し、旧字を新字に改めた(以下同様)。 (2)東亜協同体論が主に知識人を中心に植民地朝鮮で受容されたのに対し、 石原莞爾を中心に唱えられた東亜連盟論は朝鮮人社会運動家たちに影響を与えた。 (後略) |
『朝鮮史研究会論文集』編集委員会
「会報」ページにハラスメント規定案などをアップロードしました。アップロードが遅くなり、大変申し訳ございません。